市民のためのがん治療の会はがん患者さん個人にとって、
  最適ながん治療を考えようという団体です。セカンドオピニオンを受け付けております。
   放射線治療などの切らずに治すがん治療の情報も含め、
  個人にとって最適ながん治療を考えようという気持ちの現れです。
市民のためのがん治療の会
若い女性に検診意識を
『スマホから「子宮頸がん予防」を伝える
〜女子向けアプリ企画者としてできること〜』

株式会社サイバード
女性向けスマートフォンアプリ「女子カレ」ディレクター
小村 牧子
一般的にがんは高齢者に多い。70歳以上が好発年齢などと言われる。だが乳がん、子宮頸がんは比較的若い女性にも多い。一方、子宮頸がんについては予防ワクチンが開発され乳がんと共に検診をからめて予防が可能となった。がんなどは無縁だと思いがちのこうした若い女性をどのようにしてワクチン接種や検診に行くように促せるか。
若い人たちに大人気のスマホを利用して簡単にワクチン接種や検診の重要性を知ってもらえるアプリを開発した女性向けスマートフォンアプリ「女子カレ」ディレクターの小村さんに、アプリ開発やその狙いを伺った。 なお、小村さんは平成24年7月7日〜13日にチェコのプラハで行われたEUROGIN(ヒトパピローマウイルスと子宮頸がんに関する世界最大の学会)2012&2012WACC Forumにも参加された。(會田)
1.子宮頸がんと働く女子たち
私はここ数年、女性向けのスマートフォンアプリの企画に携わり、特にヘルスケアに関する情報発信などを行っています。
中でも「子宮頸がん」については病気そのものに関する情報だけでなく、通常の検診(細胞診)やHPV-DNA検査について、そして子宮頸がん予防ワクチンについての情報をより多くの人に知ってもらいたいと思い、様々な取り組みをしてきました。

20代〜30代の多くの女性は「自分はがんとは関係ない」と思っています。日々元気に働けている時は、まさか自分が病気になるなどと思ってはいません。
しかし、子宮頸がんの場合、健康な人でもHPV(ヒトパピローマウィルス)に持続感染することで子宮頸がんを発症する可能性があるのです。

子宮頸がんは検診を受けることで前がん病変を発見することができますが、そもそも検診に行く女性が少ないところが問題です。
スマホサイトで「検診にいきましょう!」と呼びかけても、何のために検診が必要なのか分からないという声や、検診に行くこと自体が怖いといった声が寄せられました。
子宮頸がんという病気のこと、そして検診を受けることで得られるメリットを知らない人々が本当に多いのです。

よく考えれば、私だってこの仕事をしていなければ「検診?うーん、今どこも痛くないから・・・今は行かなくてもいいや」と思っていたかもしれません。
元気な時は人ごとでしかないように思いますが、日常のこととして検診に行き自分の身体について知っておくことがどれ程大切なことか、それを伝えなければならないと思いました。
検診に行く時間がない、お金がない、というネガティブな気持ちを、検診にいくことで得られるメリットをきちんと知ってもらうことでポジティブな気持ちに変えていけるのでは?と私は思います。

2.溢れる情報に混乱する女子たち
今までに何度も「インターネットにこう書いてあったけど、これって本当なの?」と会社の同僚女性などに尋ねられました。
それは子宮頸がん予防ワクチンに関する情報だったり、HPVの感染に関する情報だったりと様々でした。しかし、見せられたWEBサイトの多くが今まで私が学んできた情報と異なるもので、なぜ彼女たちが誤ったこれらの情報にたどり着いてしまったのか疑問に思いました。

しかし、インターネットを検索すると、子宮頸がんに関する情報は本当にたくさん見つけることができます。 その中で正しい情報が書かれているサイトはほんのわずかでした。同僚らが誤った情報にたどり着いてしまったのも納得できてしまいます。
そしてその誤った情報が昨今の流行りであるSNSなどで出回り、多くの人が誤った情報を受け取ってしまっているという事実も知りました。

知り合いから伝えられる情報というのは、どこの誰が書いたかもわからないWEBページから得る情報よりも信頼してしまうものです。
この問題に関しては今年7月にプラハ(チェコ)で開催された「WACC」子宮頸がん啓発を推進する国際会議でも取り上げられ、誤情報により検診受診率が非常に低い国の報告などがありました。
日本でもいつ同じようなことが起きてもおかしくありません。
正しい情報を発信し、その情報を必要としている人に届けることが重要だと改めて思いました。
3.ここに来れば安心!なアプリに
今現在、私の企画運営しているアプリで常に心がけていることがあります。
それは、子宮頸がんに関することも、それ以外のことも、専門的になり過ぎないようにすることです。どんなに正しい情報でも、専門用語がビッシリ並んでいると、それだけで読む気を失くしてしまいます。
私たちの役目は専門的な知識を必要とする人への情報発信ではなく、あくまでも一般の、日頃はファッションやネイルやショッピングの情報しか見ない!と言い切る女子たちに知ってもらうことです。
雑誌の1ページを見るような感覚で、しかしそこには正しく必要な情報が書かれている。そうすることで、少しでも多くの人に伝えることができるのではないかと考えます。

スマートフォンは今や多くの人々の生活に溶け込んでいます。
流行りの物が大好きな20代〜30代のアクティブな女子たちにとって、情報の受発信にかかせないツールです。
そのツールの中から、子宮頸がんという一見すると自分とは遠いような話題を、身近なものとして捉えてもらい、検診やワクチンに目を向けてもらえればと思います。

女子向けアプリ企画者として子宮頸がん制圧を願い、少しでもその力になれるよう今後も情報発信を続けて参ります。


略歴
小村 牧子(おむら まきこ)

1979年。島根県生まれ。
株式会社サイバード
女性向けスマートフォンアプリ「女子カレ」ディレクター
子宮頸がん・乳がんなど女性に関する疾患の情報発信に取り組む


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